職業訓練の面接対策、実際に聞かれた7つの質問と回答で気をつけたいアピールポイントの解説

失業保険を受給しながらスキルを身につけられる職業訓練という就職支援制度があります。私は前職を辞めたタイミングでWebデザイン科の職業訓練を受けたいと考えました。

しかしその訓練は人気が高いため、選考面接という壁を超えなければなりませんでした。

結果は無事合格。めでたく職業訓練受講決定となりました。職業訓練の面接に合格できた理由を考察します。

これから職業訓練の選考面接を受けるあなたへ、実際に面接でされた質問を解説しながら、合格につなげるためのアドバイスを送ります。

合格する確率を上げ、職業訓練を是非経験してもらいたい。そんな思いを込めています。

私が受けたのは、失業保険が受給できる千葉県の公共協職業訓練。専門学校で受ける委託訓練のWEBデザイン科、選考は面接のみでした。
 ハロートレーニング（公的職業訓練）のご案内 （就職に向けてスキルを身につけたい方へ） | 千葉労働局

以下の記事で面接を受けたときの感想について書いてあります。

受けたい職業訓練があれば、申込状況や面接の有無を把握するため事前にハローワークで情報収集をする

受けたい職業訓練の科目を見つけたら、絶対にやっておいたほうがいいでしょう。有用な情報が聞ける可能性が高いです。

余談ですが、訓練中に講師に聞いてみたところ、20名の募集に対して50名弱の面接者が来たそうです。

倍率は約2.5倍。

半分以上は落とされたということですから、僕が受けたwebデザイン科は職業訓練の中でも特に人気のあるクラスでした。しかも時期によって訓練の内容は変わります。

職業訓練を受けたいと思ったら、ハローワークの担当者に確認をして情報をこまめにチェックしておきたいですね。

職業訓練の面接に臨む服装はスーツ！就職への姿勢を見せる

メラビアンの法則と言うものがあります。これは、人間のコミュニケーションにおいて「どんな情報が印象を決めるのか」を検証した結果です。

視覚情報	見た目、表情など	55％
聴覚情報	声、口調など	38％
言語情報	言葉の意味、会話の内容など	7％

人の印象はほぼ目からの情報で決まってしまいます。このことから、職業訓練の面接には、絶対にスーツで行くことを勧めます。加えて自分の気持ちが引き締まる効果もあります。

面接に自信が持てなくても、見た目の印象が良いことは絶対プラスに働きます。誰にでもできることが、一番効果があったりします。

しょっぱなから就職に対する姿勢を見た目で見せましょう。

面接官の前に出た段階で、就職に対する姿勢を見せたいです。

余りにもラフな格好（短パン・サンダル等）は、さすがに印象が悪くなりますよね。狙って個性をアピールするタイプの面接ではないので、常識的な考えがあるかどうかは結構大事な判断材料です。

自分が面接官だったら・・・と考えてみるのも必要です。

職業訓練の面接で重要視されていると感じたポイント

選考面接の中で、面接官が気にしていると感じた点が3つ。

面接では「訓練を通して就職をする」という就職への熱意が何よりも大事です。

カルチャースクールに入るような意識だと確実に落とされてしまいます。ただ勉強がしたい・資格を取りたいという理由はNG。

失業保険目当てのつもりがなくても、そう思われかねないような返答もしないように気を付けたいところです。

クラスで学んでいくことになるので、協調性があるかという部分もかなり重要な要素なんでしょう。周りに悪影響な人間が一人でもいると訓練自体が破綻してしまいますから。

短い時間ながらだいぶ慎重な印象を受けました。

そして、なぜ職業訓練を選んだのか（なぜその科目なのか）の理由です。「自分が就きたい職業にはこの訓練でなくてはダメなんだ」というところを面接官に伝え、納得させる必要があります。

職業訓練の面接で実際にされた7つの質問と回答のアピールポイントについて解説

面接での回答については、前述の面接官が気にしているポイントに少しでも引っかかり、合格につながったと自負しています。

実際にされた質問と回答のアピールポイントを説明します。面接は15分ほどで終わります。しっかり自分の思いを伝えましょう。参考にして回答を準備しておきましょう。

未経験の職種へ就く事は厳しい道になると思われますがどうお考えですか？

未経験の職種に就く事が厳しいのは十分理解していますが、この訓練で知識とスキルをつけることで不可能では無いと考えています。

勉強を続けながら未経験の職種にチャレンジしていきます。

 何よりも就職したいという熱意

この質問の答えから始まり、最初から最後まで一貫して、「就職につなげる為に訓練を受けたい」という意思を強く訴えました。

その訓練を受ける意味をきちんと理解しているか、これは必ずはっきり伝えるべき。繰り返しますが、勉強がしたい・資格を取りたいという動機だけでは落とされてしまいます。

Q.なぜ、職業訓練を受けようと思いましたか？

希望の職種に就きたいのですが、この職種に着く為の勉強が独学では限界があります。

この訓練で学び、より一層の知識と技術を身につけたいと思います。保険を受けながら学ぶことができるので、経済的な心配をすることなく就職活動ができるのもメリットだと感じました。

 希望の職種に就職するための職業訓練の必要性

これは鉄板の質問です。この訓練を受けなければ、希望する職種へ就職ができないということを伝えました。ここでも、就職したいという気持ちを混ぜていきました。

なぜ、この科目を選びましたか？

もともと、情報処理の専門学校に通っていて、WEBデザインには興味があり、勉強していました。

その時は希望の職種に就くことができませんでしたが、職業訓練でWEBデザインを学べることを知り、もう一度チャレンジしようと思いました。

 その科目じゃなくてはダメな理由

職業訓練の中でも、なぜその科目なのかというのも重要です。

他の科目でもいいんじゃないかと思われないような動機を伝えられないと、アピールが弱いです。たまたま情報処理の専門学校を卒業しており、訓練を受けようとしたWEBデザイン科と話を絡めました。

もともとその訓練に関する職種を目指していた、独学で学んでいた、というのが無難な答えです。

もしも希望の職種に就けない場合も考えられますが、その点はどうですか？

未経験の職種に就くというのはかなり厳しい事と理解しています。
こだわりすぎず、訓練を活かせるような仕事を幅広く探し、どんな形であれ就職できることを目標にしています。

 希望の就職先が無かった場合、他の職種も視野に入れる

職業訓練の最大の目標は就職。希望の職種に絶対に就きたいという強い気持ちは必要です。

しかしあまりそこに固執してアピールすると、こだわりすぎて結局就職できないのではないかと思われてしまう懸念があります。そこの心配をされないよう、柔軟に活動していくという考えを伝えました。

休むことなく最後まで通学するのは大丈夫そうでしょうか？（訓練時期は猛暑の夏）

健康状態も良く、毎日の通学には問題ありません。

 健康状態を含め訓練に最後まで通える自信

ここは笑顔で「大丈夫です！」と元気に答えましょう。難しい質問ではないですね。

グループワークがありますが不安ではないですか？学校生活になりますがその点は心配ないですか？

人が好きで、コミュニケーションには自信があります。クラスメイトと切磋琢磨しながら、お互いに成長したいと思います。

 コミュニケーション能力・協調性

社会人になってから学校生活を送ると言うのは、久し振りの事です。

訓練に来なくなったり、他の訓練生とトラブルを起こす人間もいるのか、ここは意外に重要視していると感じました。暗い顔で言われても説得力ないですから、ここも笑顔で答えましょう。

転職が多いみたいですがなぜですか？

いやその・・・。

 ポジティブな退職理由

これはイレギュラーな質問でした。人によって転職が多いと聞かれるかもしれません。

私は転職が多いので聞かれたのでしょう。

その理由はその時々で理由がありますが、うまく答えることができませんでした。この時かなり微妙な反応だったので、正直落ちたと思いました。

結果的に合格しましたが、転職が多い＝訓練も続かない、そんな印象があると思います。
転職が多い人は、納得させられるポジティブな転職理由を用意しておきましょう

職業訓練を受けるに至るまで、（過去）・今どうしているか（現在）・これからどうしたいか（未来）と答えを準備しておくといいと思います。

面接の出来が悪くても合格したので、うまく答えられなくても最後まで望みは捨てない方がいいです。 真剣さでカバーできる可能性はあると思います。

職業訓練の面接に合格した人のスペック・属性から考察

選考面接を通過した人間はどうゆう属性でどんな人なのか。自分とクラスメイトから考察してみます。

職業訓練の面接に合格できた自分はどんなスペックなのか

まず自身がどういう状態だったのか。

30代から未経験の職種にチャレンジするのは就職しやすさで言えば不利です。多少なりともマイナスを減らす要素になったと考えられる属性。

失業保険を初めて使う

公共職業訓練は失業保険者の為の制度です。
なので、失業保険の残日数が多いほど優先されるようです。

bashi

退職したタイミングですぐに訓練を申し込んだので、残日数はフルで残っていました。

残日数が少ない人は、その気がなくても受給期間を延ばすために職業訓練を利用しているという印象を与える可能性があります。そう思われないためにも面接対策はしっかりと！

社会人経験がある

実際の就職活動でもそうですが、ある程度の年齢で社会人経験がないというのは就職活動で相当厳しくなりますよね。訓練の合否にかなり影響があると思います。

bashi

訓練を受けても、ニートだったとかだと就職でつまづく可能性があるので、就職したことがない人を落とすリスクヘッジはあるかもしれません。

正直転職は多いですが、その分正社員の社会人経験はあるので、そこもプラス要素になったと考えます

職業訓練の面接を合格できたクラスメイトはどんな人間なのか

次にクラスメイトについて。訓練中に知ったこと、感じたことです。

後から知りましたが、その訓練に関わる仕事をしてきた人は落としたそうです。職業訓練は、新しい知識と技術を身に付け就職に活かすという目的がその理由だと考えられます。

それに加え、就職できそうな高スペックの人も訓練の必要がないと判断される可能性が高いです。

クラスメイトを見ているとやはり面接を通過しているからか、非常識な人間は見受けられませんでした。そして予想通り熱意のある人ばかりでした。多くの方が、前述の自分が感じた面接で見られているであろうポイントをクリアしていると感じました。

クラスメイトについて以下の記事で書いています。

失業者というハンデを、新しいことに挑戦できると前向きにとらえている印象です。

クラスには20代～50代と様々な年齢の方がバランスよくいました。若ければ若いほど就職のハードルが低くなり合格しやすいのは事実ですが、年齢が高くても合格になる可能性はあります。

年齢が高い場合、希望する訓練を受ける明確な理由や、若い人とは逆にその訓練から就職に繋がるような経験があるとベターです。

職業訓練の面接を受ける前から就職活動はしている？

本当に就職したいという気持ちを信じてもらうには、現在の就職活動を面接で伝えることが何よりも一番です。

この記事を見ているということは、これから職業訓練の面接を受けようと考えている人ですよね。

面接の中で、就活している・就職したいという熱意のアピールには、転職エージェントに登録して具体的な就活をし、その内容を話すのも一つの手です。

就職する気はあるけど求人サイトを見ているだけ、ハローワークに行っただけ・・・説得力がないですよね。

無料ですし、何よりスピード感のある就職活動ができるので面接まで時間がなくても大丈夫です。まだ面接まで時間がある人、利用したことがない人は是非。かなり力になってくれます。

以下の記事で職業訓練生にピッタリの転職エージェントを紹介しています。

最後に｜職業訓練の面接では思い切って就職への情熱をアピールする！

職業訓練の選考面接で合格するか否かをどこで判断しているかを一言でいえば、訓練を通して就職できるかどうかです。

できそこないの僕が受かったんです。

緊張しますし、短い時間でうまく思いを伝えるのはなかなか難しいですが、この記事が少しでもヒントになったら幸いです。

必死に受かろうと準備しているあなたならきっと受かります。

就職への情熱を思い切って伝えてくださいね！